藍沢響は笑わない どこで読める?

藍沢響は笑わない どこで読める?

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作品紹介

あらすじ

主人公の椎名ひなのは念願の看護師として働き始めるも、幼い頃から幽霊が視える体質に悩まされていました。周囲に知られないよう、院内の霊を視て見ぬふりでやり過ごす生活を必死に送る日々。

ある時、ひなのは無口で無愛想な医師の藍沢響が自分と同じ能力を持っていることに気づかれます。藍沢から霊に関わらないよう忠告を受けますが、担当患者の急死をきっかけに深刻なトラブルへと発展。

山中という患者の霊に執拗に追い詰められたひなのは藍沢の独特な方法で救い出され、二人は病院に留まる霊たちの未練や謎を解き明かすため、次第に協力関係を築いていくのでした。

作者

橘しづき

cojomo

登場人物

椎名ひなの

椎名ひなのは本作の主人公を務める22歳の新人看護師です。真面目で心優しい性格の持ち主ですが、幼少期から霊を視認してしまう特異体質に苦しんできました。仕事中は霊を無視してやり過ごすも、藍沢響と出会ったことで運命が大きく変化。

作中では霊の背景にある感情を汲み取ろうとするひたむきな姿を見ることができ、恐怖に怯えながらも患者のために勇気を持って行動する強さを持っています。藍沢との出会いを通じて、自身の能力と向き合い成長していく過程が本作の軸です。

藍沢響

藍沢響はひなのが勤務する病院に在籍している30歳の優秀な医師です。無口で愛想がないため周囲からは一度も笑ったことがない男と噂されていますが、女性からの人気は非常に高いです。

ひなのと同じで霊能力を持っており、彼女を守るために独自の方法で除霊を行います。過去に起きた悲劇的な出来事から霊を激しく嫌い、他人に対しても冷徹な態度を貫いているようです。

冷酷に見える言動の裏には、人一倍繊細な優しさと深い心の痛みが隠されており、ひなのと出会い、彼女の危うさを放っておけずに世話を焼く中で、少しずつ人間らしい感情を取り戻していきます。

晴子

晴子は藍沢響が過去に交際していた女性で、職業は看護師です。ひなのと同様に霊を視る力を持っていたものの、その優しさゆえに多くの霊に寄り添い、救おうと尽力していました。

しかし、能力や行動を妬む周囲からのいじめが重なって自ら命を絶ってしまい、この事件が藍沢の心に深い傷を残し、彼が感情を封印するようになった決定的な要因です。

彼女の霊はひなのが住むマンションに留まり、あるものを探し求めて泣き続けていました。最終的には藍沢と再会を果たし、長年の心残りを解消したことで光の中へと成仏していきます。

山中浩一

山中浩一は末期の食道がんを患い入院していた60歳の男性患者です。生前はひなのに親切に接していましたが、彼女に対して異常な執着と歪んだ好意を抱いていました。

死後に霊となって現れてからは、ひなのを自分と一緒に連れ去ろうとストーカー行為を繰り返し、彼が院内に残したひなのと結ばれるための呪術的なアイテムである桐の箱が隠されています。

箱の中身はひなのを戦慄させる呪いの品であり、生身の人間の狂気を見せつけるものです。最終的には藍沢の手によって強制的に除霊され、完全に消滅します。

久保

久保は末期がんによって29歳の若さで亡くなった男性患者です。自分に病状が知らされないまま急逝した未告知の状況を知り、死後は苦悶の表情を浮かべて院内を徘徊し始めます。

当初は悪霊化して周囲に危害を加えていると疑われますが、実際は患者の異変をナースコールで知らせようとしていました。彼は死してなお、他人を助けようとする善良な心を持ち続けていたのです。

ひなのの協力によって妻へ感謝の手紙を届けたことで長年の未練が果たされ、最後は家族に自身の存在を気づいてもらえた喜びとともに、穏やかに成仏していきます。

見どころ

恐怖と恋が交差する展開

『藍沢響は笑わない』最大の魅力は本格的なホラー描写と切ない恋愛模様が同時に進行する点にあり、病院という特殊な場所で次々と発生する怪異は緊張感をもたらします。

恐ろしい心霊現象に立ち向かう中で、ひなのと藍沢の絆が深まっていく様子は胸キュン必至の展開です。恐怖に震えるシーンと、ヒーローのように助けに現れる藍沢の姿との対比が物語を盛り上げています。

単なる恋愛漫画にとどまらないスリルが読むと止まらなくなり、ゾクゾクする恐怖の直後に訪れるときめきは、本作ならではの醍醐味と言えるでしょう。

病院を舞台にした本格ホラー

生と死が隣り合わせの病院という環境を最大限に活かした、リアリティのある恐怖演出が本作の特徴です。臓器が露出した霊や、エレベーターに駆け込んでくる中年男性など、不気味な霊たちが登場します。

日常的な空間に潜む異界の描写はとてもリアルで、単なる幽霊の怖さだけでなく死者が抱く執着や人間の狂気といった心理的ホラー要素が見どころのひとつです。

また、医療現場ならではの緊迫感と物理的に干渉してくる霊の脅威が本作をより面白くしており、視覚的な怖さと精神的な恐怖が融合したシーンは見ごたえがあります。

藍沢が笑顔を失った理由

藍沢響が職場で見せる冷徹な態度の裏には、過去に経験した壮絶なトラウマが隠されています。かつて恋人だった晴子を霊的トラブルで救えなかった自責の念が、彼から表情を奪いました。

自分だけが幸福を感じてはいけない強い罪悪感が彼の心を長年縛り続けており、物語が進むにつれて明かされる悲劇の全貌は、タイトルに込められた深い意味を浮き彫りにしていきます。

ひなのと出会い、過去の傷と向き合う決意をする藍沢の変化は感動的で、彼がいつか心からの笑顔を見せるのか、タイトル回収の瞬間が注目のポイントです。

アルコールによる特殊な除霊

藍沢響が行う除霊は一般的にお経や御札を用いる宗教的な方法とは一線を画しており、医療従事者らしく消毒用アルコールスプレーを霊に吹きかけて焼き払うのが特徴的です。

彼が霊を病原菌のような不浄な存在として捉えている姿勢が独特なスタイルに表れています。この斬新な設定は物語にアクセントを加え、医療×ホラーのジャンルを確立させていると言っても過言ではありません。

徐々に縮まる二人の距離感

秘密を共有する唯一のパートナーとなったひなのと藍沢は、事件を解決するたびに心の距離を縮めていきます。無愛想だった藍沢が時折見せる何気ない優しさや気遣いに、ひなのが惹かれないはずがありません。

女性が苦手な藍沢がひなのに対してだけは心を開き、特別な表情を見せるようになる過程は本作の見どころであり、不器用な二人がゆっくりと信頼を積み上げて新しい関係性を築いていく姿をその目で確かめてみてほしいです。

生死に関わる極限状態を共に乗り越えることで誰にも邪魔できない強固な絆が生まれ、二人の未来に温かな光が差し込むような希望ある展開は、読者の心を温かく満たしてくれるでしょう。

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