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鬼王と贄巫女の死に至る婚姻 どこで読める?シーモアやAmazon Kindleは?
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作品紹介(ネタバレあり)
あらすじ
天ケ瀬家の巫女として生まれた姉妹の澪と真白は、対照的な環境で育っています。妹の真白は傷を癒やす力を持ち周囲から愛される一方、姉の澪は能力を持たず、家族から虐げられてきました。
ある日、実父の策謀により、澪は冷酷とおぞましい噂がある鬼の王・朱蓮のもとへ贄として嫁がされることに。家族のために役に立ちたいと覚悟を決めた澪を待っていたのは、予想外に紳士的な朱蓮との生活でした。
しかし鬼の王は、一族に伝わる呪いで身体を蝕まれており、さらに巫女が鬼の子を宿せば命を落とす運命にあることも判明。二人は逃れられない死の運命に直面していきます。
作者
なつまろ。
登場人物
澪
澪は天ケ瀬家の長女で、本作の主人公です。生まれつき異能が発現せず、家族や村人から無能として蔑まれて生きてきました。
自己肯定感が極めて低く、自分の命を誰かの役に立てたいと願う澪。朱蓮の呪われた手を包み込んだ際には不思議な光を放ち、呪いを薄める未知の力を発揮します。
生家では重労働や虐待に耐え忍ぶ日々を過ごしていましたが、朱蓮との出会いによって少しずつ心を開いていく澪。彼女の持つ不思議な力こそが、物語を大きく変える鍵となっています。
朱蓮
朱蓮は圧倒的な力を持つ鬼の王です。外見は人間と変わりませんが、一族に伝わる黒い痣の呪いによって、常に死の影が付きまとっています。
冷酷無比な噂とは裏腹に、澪を大切に扱う誠実な性格の持ち主。自らの傲慢さを自覚しながらも、王としての責務を果たすために澪を迎え入れたという複雑な背景を持ちます。
澪の身を案じて無理強いをせず、彼女の覚悟ができるまで待つと告げる優しさを見せた朱蓮。自分を恐れず労わってくれる澪の存在に、強く揺さぶられていきます。
真白
真白は澪の妹で、傷を癒やす奇跡の力を持つ巫女です。表向きは天女のような美しさで慕われていますが、本性は非常に冷酷で、澪を徹底的に陥れます。
自らの不手際を姉のせいにしたり、ガラスの欠片を強く握らせたりと、執拗な嫌がらせを繰り返す真白。姉から清次を奪い、名家との婚約を取り付けた狡猾な女性でもあります。
村人からの貢ぎ物を受け取りながら、能力の使用で疲れたふりをするなど演技力にも長けている様子。実家で最も愛されながら、澪に地獄のような苦しみを与え続けました。
清次
清次は澪と真白の幼馴染で、軍の大尉を務める青年です。実家で孤立する澪に優しく接し、彼女を救い出すことを甘い言葉で約束していました。
しかし実際に婚約を申し込んだ相手は、異能を持つ真白。結果的に期待を抱かせた澪を、さらなる絶望の淵へと突き落とすことになります。
澪を見守っていたと口にしながらも、最終的には家格や能力を選んだ功利的な一面が目立つ清次。澪の心に深い傷を残した、罪深い人物といえるでしょう。
主人公の父
澪の実父で、家柄と能力を至上とする非情な人物です。能力のない澪を厄介者として扱い、日常的に暴力や暴言を浴びせていました。
多額の結納金と引き換えに、澪を鬼へ人身御供として差し出すことを決定。娘を道具のように利用し、厄介払いができたことを喜ぶ冷血漢です。
実母の死すら澪のせいにし、生まれてきたこと自体を忌々しいと断じる態度を貫いた父。名家の体面を保つためなら、実の娘の命も惜しまない性格の持ち主です。
主人公の母
澪の継母であり、真白を溺愛している女性です。夫と同様に能力を持たない澪を「無能者のくせに厚かましい」と罵り、家庭内での居場所を奪い続けました。
真白の策略に加担して澪を悪者に仕立て上げたり、豪華な食事から除外したりと、精神的な追い込みをかける母。常に真白の味方として振る舞っていました。
自分の娘が優れた家に嫁ぐことを誇りに思う一方、澪を化け物への生贄として差し出すことを当然と考える様子も。家族の中での冷酷な差別を主導する存在です。
翡翠
翡翠は鬼の拠点で澪の世話を担当する専属の世話係です。誠実な態度で澪に接し、豪華な自室の使い方に戸惑う彼女を優しくサポートします。
召使としての礼儀をわきまえつつ、敬語を使わなくて良いと申し出るなど親しみやすい性格の翡翠。不遇な環境にいた澪にとって、初めての味方となる重要な立場を担っています。
朱蓮の指示を受けて澪の身の回りを細やかに整え、彼女が新しい環境に馴染めるよう心を配る日々。澪の心細さを癒やす温かな存在として描かれます。
琥珀
琥珀は翡翠と共に澪の身の回りを整える世話係の女性です。王である朱蓮の命令を受け、魔獣の血や泥で汚れた澪を清めるための湯浴みを用意します。
澪の不安を和らげるように明るく振る舞い、花嫁様として丁寧に接遇する琥珀。新しい場所での澪の生活を、実務面で支える心強い協力者です。
翡翠との連携で、澪が安心して休息できるよう万全の準備を整える様子も見どころ。鬼の世界に怯える澪に対して、一切の偏見なく接する誠実な人物です。
琉翔
琉翔は朱蓮に仕える部下の一人です。王が人間である澪を自ら抱きかかえて城へ入場したことに、驚きを隠せませんでした。
朱蓮に対して「人間がそれほど大事なのか」と率直な疑問をぶつけるなど、近い距離感で仕える琉翔。鬼の一族としての視点から、主君の恋路を見守る側近でもあります。
朱蓮の言動に冷やかしを入れつつも、王の決断を尊重し付き従う忠誠心の持ち主。物語の拠点となる城での生活に、活気を与えるキャラクターです。
実母
澪を産んだ実の母親で、すでに亡くなっている人物です。天ケ瀬家の父からは澪の誕生が実母を害したと言及され、忌々しい過去として扱われていました。
澪自身は母から授かった命を大切に思っており、誰かの役に立てたいという献身的な精神の源流に。故人ではあるものの、澪の心の拠り所となっています。
生家の冷遇に耐える澪が自らの生に意味を見出そうとするとき、母の存在は常に彼女の支えとなっていました。本作の根底にある愛の物語を象徴する一人です。
見どころ
過酷な宿命が織りなす純愛
本作の大きな特徴は、出産の後に巫女が命を落とすという過酷な設定です。子をなすことが死を意味する関係の中で育まれる愛は、非常に切なく表現されています。
朱蓮もまた、全身を蝕む呪いによって終わりが決められた命を生きる身。互いに死を見据えながらも、次第に惹かれ合う二人の純粋な想いが胸を打ちます。
死に至る婚姻という重いテーマがありながら、朱蓮の献身的な態度が救いとなる展開。絶望的な運命に抗おうとする二人の強い絆が、読者の心を引きつけます。
隠された異能の覚醒
無能と呼ばれ続けた澪が、実は朱蓮の呪いを浄化する力を持っている可能性が示唆されます。絶望的な状況を打破する鍵が彼女自身の手にあるという展開も魅力の一つ。
周囲の低い評価とは裏腹に、真の救済をもたらす力がどのように開花していくのか注目が集まるところ。長年虐げられてきた少女が、自らの価値を見出す過程を楽しめます。
朱蓮の身体を蝕む黒い痣を薄れさせた光は、澪の優しさから生まれたもの。彼女の隠された才能が明かされる瞬間は、物語最大の爽快感をもたらしてくれます。
対照的な姉妹の葛藤
聖女のように振る舞う真白と、地を這うような生活を強いられた澪の対比が鮮明です。真白の執拗な悪意が、物語に強い緊張感と没入感を与えています。
幸せを掴みかけた澪に対して、真白や実家の人々が今後どのような行動に出るのか目が離せません。因果応報がもたらすカタルシスも、期待される要素の一つです。
家族に裏切られた澪が、鬼の王という意外な理解者を得て幸せを模索する姿を描く物語。奪われ続けた少女が本当の愛を見つけるまでの軌跡こそ、本作の醍醐味といえるでしょう。





















