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漫画『君と宇宙を歩くために』はどこで読める?無料配信アプリ&サイトまとめ
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配信状況
あらすじ
『君と宇宙を歩くために』は勉強やバイトが長続きしないドロップアウトぎみのヤンキー・小林と、変わり者の転校生・宇野ーー普通ができない正反対の二人の高校生の友情と奮闘を描いた物語です。
小林は先輩から怪しいバイトに誘われている窮地を宇野に助けられたことをきっかけに、二人は仲良くなります。彼は宇野が日常生活のルールや困った時の対処法を細かく記したノートを命綱(テザー)として持ち歩き、困難に対して前向きに向き合おうとする姿に強く影響を受けます。
この出会いによって小林は自分自身も不得意なことと真摯に向き合い、変わろうと行動を始めるのでした。二人は宇宙が好きな宇野の提案で廃部寸前の天文部に入部し、コミュニケーションが苦手な部長らと交流を深めながら、生きづらさを抱えつつも楽しく生きるために歩みを進めていきます。
物語の舞台は平成の時代であり、発達障害の概念が社会に浸透していなかった当時の生きづらさが繊細に描かれている点が特徴的です。
登場人物
小林大和
主人公の一人である小林大和は、高校2年生で周囲からはヤンキー風の不良として見なされています。体格が大きく金髪で、見た目から近寄りがたい雰囲気を醸し出していますが、内面はナイーブで優しい心を持った人物です。
勉強もバイトも続かないドロップアウトぎみな自分に苛立ちを募らせており、できない自分を認めることをダサい怖いと感じ、直視することを避けてきました。しかし宇野啓介との出会いをきっかけに、宇野の努力する姿に感化され、自分も変わろうと行動し始めます。
彼は失敗を繰り返していたバイト先でメモ(テザー)を取るなど、不得意なことと真摯に向き合うようになり、少しずつ成功体験を重ねて成長していきます。
宇野啓介
宇野啓介は小林の高校に転校してきた2年生で、宇宙飛行士を目指す変わり者の少年です。記憶力に優れている反面、マルチタスクや予期せぬ状況への臨機応変な対応、大きな音や怒声が苦手という特性を抱えています。
日常生活で困難に直面することが多いため、自分で作成した行動マニュアルを記したノートを肌身離さず持ち歩いています。このノートを彼は宇宙飛行士が使う命綱になぞらえて「テザー」と呼んでおり、テザーは宇野にとって生きるための支えです。
明るく努力家ですが、空気の読めない言動から周囲からは変わり者扱いされることがあり、からかわれて傷ついたり落ち込んだりすることがあります。
美川昴
美川昴は宇野と小林が入部した天文部の部長で、高校3年生です。性格は根暗でネガティブな傾向があり、人とのコミュニケーションを苦手としています。つい不用意な発言をしてしまい後悔することが多く、彼自身も日常に生きづらさを感じている一人です。
天体が大好きで顧問の井ノ上先生の意見も聞きながら、後輩である宇野と小林の二人との関係を築くために試行錯誤を重ねます。宇野とのコミュニケーションに失敗して一人反省会をするなど、不器用ながらも優しい先輩としての姿が描かれています。
井ノ上晶
井ノ上晶は天文部の顧問を務める高校教師です。温厚で優しいおじいちゃん先生という雰囲気で、定年が近いです。彼は宇野、小林、美川の三人をしっかりと見守る存在であり、人生の先輩としても教師としても、彼らに的確なアドバイスを与えます。
天体が好きで宇野と熱く語り合う場面もあり、大人の落ち着きと広い視野から発せられる言葉には安心感があります。また、押し付けがましくないやんわりとしたアシストや言葉が、生徒たちの成長を支える要因の一つとなっています。
朔
朔は主人公の一人である小林大和の幼馴染みで、不良仲間の一人です。彼は小林にしょっちゅう絡みたがる腐れ縁の関係性であり、部活動は写真部に所属しています。小林と宇野の距離が縮まることに対して複雑な感情を抱いており、物語の中で重要な役割を果たします。
宇野をからかったり、宇野が仕事のルーティンを書き込んだノートを見て笑ったりするなど、問題行動も少なくありませんでした。しかし、小林が宇野に感化されて変わろうと奮闘する姿を目の当たりにしたことで、朔自身の考え方も少しずつ改めていきます。
見どころ
宇宙に例えられた日常
本作のタイトルに含まれる「宇宙」とは文字通りの宇宙空間ではなく、普通が苦手な主人公たちにとっての「日常の世界」を指す比喩表現です。
宇野は分からないことがある状態を「一人で宇宙に浮いているみたい」と表現しており、これは社会という重力のある空間に適応できずに、孤独で無重力にもがく彼の不安を象徴しています。
作者の泥ノ田犬彦氏は、自身が失敗や窮地に立たされた時に足元がおぼつかなくなる感覚を「宇宙に放り投げられているような気持ち」と表現しており、そのネガティブな感覚をポジティブに変換したいという思いから「歩く」という言葉をタイトルに入れたと語っています。
宇宙という壮大でロマンチック、かつ孤独で怖い両面を持つメタファーを通じて、登場人物たちの心理状態や日常の困難と向き合う姿が深く表現されているのです。
普通ができない二人の奮闘
本作の見どころは小林大和と宇野啓介が、それぞれ「普通」ができない現実に直面しながらも、それに対し懸命に立ち向かう奮闘する姿です。宇野はマルチタスクや臨機応変な対応が苦手な一方で、小林は学業やバイトで簡単な作業もこなせず、自己否定的な感情を抱えていました。
彼らの抱える困難は現代でいう発達特性を暗示していますが、本作は彼らができないことを隠したり諦めたりするのではなく、工夫と努力によって乗り越えようとする過程を丁寧に描いています。
特に小林が宇野に影響され、失敗を恐れず自分の不得意なことに向き合い始める姿は、読者にとっても大きな勇気を与えてくれるのです。
互いをリスペクトし合う友情
小林と宇野の関係性は、互いの欠けた部分を補い合うだけでなく、相手を「すごい」「かっこいい」とリスペクトし合うことが根底にあります。正反対のタイプである二人が、お互いの生き方や努力に惹かれ合い、支え合うというよりも影響し合って経験値を積んでいくのです。
宇野のまっすぐな努力や生き方に小林が感化され、自分も変わろうと行動を始めるところに、友情の深さを感じられます。また、小林は宇野を特別扱いせず、宇野の抱える苦悩や努力を理解した上で率直に関わっていくため、その自然な歩み寄りが非常に素敵です。
命綱のテザーが示す希望
テザーとは、宇野啓介が肌身離さず持ち歩く日常生活のルールや困ったときの対処法がびっしり書かれたノートのことで、宇宙飛行士が船外活動の際に使う命綱を意味します。
テザーは臨機応変な対応が苦手な宇野が、パニックにならずに現実世界という宇宙を歩くための、具体的なハウツーと安心のよりどころを示す命綱です。ノートには宇野が今まで重ねてきた失敗の教訓や、それを繰り返さないための工夫が蓄積されており、彼の努力の証でもあります。
小林は宇野のテザーの存在を知り、自分も苦手なバイト先でメモ(テザー)を取り始めることで、日常を変える大きな一歩を踏み出します。テザーは困難を抱える人々が自分らしいやり方で人生を歩み続けるための希望や勇気を象徴しているのです。
作者
『君と宇宙を歩くために』の作者は、漫画家の泥ノ田犬彦(どろのだいぬひこ)氏です。泥ノ田氏は、アフタヌーン四季賞2022年秋のコンテストで『東京人魚(トーキョー・マーメイド)』が準入選したことをきっかけにデビューしました。
本作は泥ノ田氏の初連載作品であり、連載開始から短期間で「マンガ大賞2024」大賞、宝島社『このマンガがすごい!2025』オトコ編第1位という2冠を達成し、大きな注目を集めています。ペンネームは泥のように犬がもがいているイメージから取られたとされ、漫画制作の過程での苦闘を象徴しています。
公の場では顔を隠すことで知られており、マンガ大賞授賞式には犬のマスク姿で登壇しました。『君と宇宙を歩くために』の制作においては、自身の体験した感情や感覚、身近にあった出来事がベースとなっており、特定の誰かが嫌な思いをしないよう描写に細心の注意を払っていることを語っています。
評判
良い評判
『君と宇宙を歩くために』の良い評判の多くは、登場人物たちが抱える困難や葛藤に対する「共感」と、彼らの懸命な努力がもたらす「感動」に集まっています。小林のなぜか上手くできない気持ちや宇野がパニックになった時の表現など、発達特性を持つ人の心情描写がリアルという声が多いです。
本作が扱うテーマは重くなりがちですが、登場人物の純粋さや温かさ、周りの人々の優しい関わり合いが描かれているため、読後感が爽やかで心が温かくなるとも評されています。
「人と同じように生活するのに、工夫が必要な人もいる」という宇野の姉の言葉や顧問の井ノ上先生の言葉など、名フレーズの数々が読者の胸を打ち、自分の視野が広がったと感じる人も少なくありません。
登場人物たちが自分の弱さを認め工夫して前向きに生きようとする姿が、読者自身に頑張ろうと力強いエールを送ってくれる点も高く評価されている理由です。
悪い評判
『君と宇宙を歩くために』に対する否定的な評価はほとんど見当たらず、むしろ圧倒的に高い評価を受けていますが、懸念点や好みによる意見が一部見受けられます。例えば、人によっては登場人物が不器用に見えすぎてイライラすると感じる意見です。
また、漫画という表現方法において心理描写が非常に丁寧で詳細であるため、文字数が多いと感じる読者もいるようです。物語の展開がゆっくりであるため、このまま進むと第1巻のインパクトの焼き増しのようにならないかと、今後の展開に対する懸念の声も見られます。
とはいえ、これらの意見はあくまで少数であり、全体として「名作」や「全人類に読んでほしい」と称賛される良質な作品という評価が圧倒的多数です。

感想・評価