ふくしゅうさん どこで読める?めちゃコミックやピッコマ・Amazon Kindleは?

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作品紹介(ネタバレあり)

あらすじ

『ふくしゅうさん』は壮絶ないじめと理不尽な姉の死に絶望した少年が、自らの命を対価に復讐を誓うダークサスペンスです。

主人公の佐藤正は、権力者の息子であるクラスメイト3人組から日常的にいじめを受けていました。ある日、唯一の家族であった姉の遥が強姦殺人事件の被害に遭い、真犯人がいじめグループであり権力によって事件は隠蔽されます。

絶望のあまり、正は街外れの祠に祀られていた「ふくしゅうさん」に、自分の命を代償に復讐を遂げてほしいと叫びます。その瞬間、自らをふくしゅうさんと名乗る謎の男が現れ、正の復讐を手伝うことを告げ、危険な契約が成立するのです。

ふくしゅうさんの要求は復讐の代行だけでなく、彼が作成した「友達とやりたい100のこと」というリストを正と一緒に消化していくこと。正は自らの命と心の一部を差し出しながら、加害者たちを自滅させる舞台を組み上げていく、不可逆な復讐劇が展開されます。

作者

ナタでココ

三蒼核

チームふくしゅうさん

登場人物

佐藤 正

佐藤正は16歳の高校生で、本作の主人公です。もともとは「善い行いは報われる」という優しい信念を持っていましたが、いじめと姉の遥を奪われたことでその信念を打ち砕かれます。

彼は伊野田、藤守、児山の権力を持つ息子たちに絶望し、祠のふくしゅうさんに自らの命を代償として復讐を懇願しました。

復讐が進むにつれて、ふくしゅうさんの狂気的な手法や加害者たちが罪を認めない現実に直面し、正の心は複雑に揺れ動いていきます。彼は復讐の達成だけでなく、過程で心の倫理を削られていく二重の苦しみを背負うことになります。

ふくしゅうさん

ふくしゅうさんは、正の悲痛な叫びに応えて炎の中から現れた謎の男です。街外れの祠に祀られていた存在で、「友達になると願いが叶う代わりに死ぬ」という恐ろしい噂があります。

彼は復讐の代行条件として、「友達とやりたい100のこと」という子どもっぽいリストを提示し、正にプリクラやあだ名呼びを要求するなど、その行動には純粋な狂気と不気味さが同居しています。

正体は神、悪魔、祟り神などと考察されていますが、人知を超えた能力を持ちながら復讐をエンターテインメントのように楽しむ異常性を持っています。復讐を遂げるために舞台を組み、正の心を変質させていく物語における支配的な協力者です。

佐藤 遥

佐藤遥は正の姉で20歳、両親が亡くなってから正の学費を稼ぐために尽力していた唯一の肉親です。彼女の死は物語の起点となる悲劇です。

遥は表向き、ホームレスによる強姦殺人事件の被害者として報道されましたが、実態はいじめグループ約10人による集団暴行の末の死であり、警察署長の息子らが親の権力を使って真実を隠蔽していたのです。

加害者たちは、遥が襲われた際の断末魔の音声データを正に聞かせ、さらに「お姉さん 美味しかったよ♡」と侮辱の言葉を吐き、正の尊厳を踏みにじります。この非道な真実が、心優しい正が命を懸けた復讐に走る決定的な引き金となりました。

児山浩三

児山浩三は正をいじめていた3人組の一人で、親が大企業の社長という社会的地位を持っています。アイドル、ユリモの熱狂的なオタクであり親の金を使っていましたが、資金が尽きたことで強欲な本性が露わになりました。

児山は自らが関与した遥の死を利用し、正の姉の死亡保険金を奪おうと脅迫・暴行を加えるという極めて卑劣な行為に出ます。

ふくしゅうさんが仕掛けた「回収するだけで10万円」という闇バイトの罠に欲に目がくらみ飛び込み、半グレ集団の根城で拘束され激しい暴行を受けます。彼は最後まで自分の罪を認めず、最終的に重傷を負い植物状態となる制裁を受けました。

藤守翔次郎

藤守翔次郎はいじめグループの一人で、親が警察署長という法の執行に近い立場にいる権力者です。遥を殺害した真犯人の一人でありながら、正に対して侮辱的な言葉を吐き捨てる最悪の外道です。

親の権力を利用して遥の事件をホームレスの犯行に捏造・隠蔽した張本人であり、法の裁きから逃れてきました。児山への復讐が完了した後の物語では、藤守が薬物を用いて女性をホテルに連れ込んでいる描写があり、次の復讐の標的となることが考えられます。

伊野田多一

伊野田多一はいじめグループのリーダー格で、親が政治家です。「生まれつき何でも持っているから退屈」という理由で悪事を重ねるサイコパスな性格です。遥が襲われた際の音声データを正に聞かせて楽しむなど、残虐な愉悦性を見せつけました。

彼はグループ内で仕組みを作って人を壊す側の役割を担っている可能性が高く、政治家の息子という立場から、復讐の最終局面や遥事件の隠蔽構造に深く関わっています。児山への制裁後も本格的な復讐の標的として温存されているため、物語後半の鍵を握る人物です。

見どころ

命を対価とした契約

主人公の正は復讐の代行を依頼するために、自らの命をふくしゅうさんに捧げる契約を結びました。これは「友達になった者は必ず死ぬ」という祠の恐ろしい噂に基づいたものです。

しかし、ふくしゅうさんが提示した契約条件は「友達とやりたい100のこと」という、プリクラやあだ名呼びなど無邪気な内容で、この極端なギャップがふくしゅうさんのキャラクターに狂気と不気味さを与えています。

「友達契約」は、復讐が成功した後に正の命が奪われる物理的な代償だけでなく、復讐行為を通じて正の心の倫理や日常性をじわじわと侵食していく、心理的な支配の形でもあります。復讐が進むほど正が現実世界の倫理から離れていく様が、契約の本当の怖さです。

権力者の息子への復讐が痛快

本作の加害者である伊野田、藤守、児山は、それぞれ政治家、警察署長、大企業社長の息子という強大な社会的権力を持っています。彼らの親の権力によって、正が受ける壮絶ないじめや姉の惨殺事件までもが隠蔽され、法的な裁きが届かない状況が生まれていました。

正はこの社会の理不尽さ、静かな共犯の構造に絶望し、自らの命と引き換えに超常的な存在であるふくしゅうさんの力を借りる決意をしました。彼らの悪行は度が過ぎており、特に遥の断末魔を録音して正に聞かせる行為は、漫画の悪役としても類を見ないクズっぷりです。

権力の傘の下で守られてきた加害者たちが、人知を超えたふくしゅうさんによって、いかに自滅の舞台に追い込まれていくのかが本作最大の見どころであり、読者の怒りをカタルシスへとつなげる要素となっています。

ふくしゅう鑑賞会の狂気

「ふくしゅう鑑賞会」は、ターゲットの児山が欲に目がくらみ闇バイトの罠に自ら飛び込み破滅していく様子を、正が別室の複数モニターでポップコーンを片手に鑑賞するというものです。

ふくしゅうさんは復讐をエンターテインメントとして捉え、自らは手を汚さず悪人が自滅するプロセスを鑑賞して愉しんでいます。

正は自らが望んだ結果とはいえ、非人道的なプロセスを観客として目撃させられることで、罪悪感や恐怖、そして復讐を肯定する自分への業を深めていきます。

ふくしゅう鑑賞会は、正の心に復讐の副作用を刻み込む復讐の檻として機能しており、単なる快感に終わらない本作の奥深さを象徴しているのです。

重く後味の悪い制裁

最初のターゲットである児山への制裁は、読者が求めた一瞬のスカッと感ではなく、長く重い後味を残す結末として描かれました。児山は暴行を受けながらも、最後まで「俺は悪くない」「騙された被害者だ」と自分の罪を認めようとせず、責任転嫁を続けます。

加害者が自己を正当化し続ける現実は、復讐を望んだ正に「人はここまで自分の罪を認めないものなのか」と絶望を突きつけました。児山の末路は重傷を負って植物状態となり、脊髄損傷で不自由な生活が確定するという、肉体的な死よりも残酷な生き地獄です。

単なる制裁の達成ではなく、復讐の裏側にある「重さ」を描き切っている点が、本作が単なる復讐スカッと系とは一線を画す魅力と言っても過言ではありません。

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