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氷の城壁 どこで読める?
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作品紹介(ネタバレあり)
あらすじ
高校1年生の氷川小雪は過去の対人トラブルが原因で周囲に心の城壁を築き過ごしていしまた。学校でイヤホンを装着し他人と関わらないことで自分の平穏を守り続けていましたが、ある日クラスの人気者である雨宮湊が土足で踏み込むように彼女の領域に現れます。
湊の強引な接近や親友である安曇美姫との絆を通じて物語は大きく動き出し、そこに日野陽太も加わり4人は複雑に絡み合う人間関係を織りなしていくことに。不器用な高校生たちが悩みながらも自分たちの居場所を見つける青春混線ストーリーです。
作者
阿賀沢紅茶
登場人物
氷川小雪
氷川小雪は人と接するのが苦手な本作の主人公で、周囲から氷鉄の女やクールで怖いといった誤解を受けている少女です。彼女の中にある城壁は過去に他者から受けた無理解や悪意から自分を守るための生存戦略です。
イヤホンを装着して外界のノイズを遮断し独りの平穏を何よりも大切にしており、湊や陽太といった異質な存在との出会いを通じて長らく凍りついていた心が揺さぶられ始めます。
勇気を出して他者と繋がろうとする不器用な努力は読者の共感を呼び起こし、数々の葛藤を経て自らの意志で壁を解かしありのままの自分を受け入れていく成長を遂げます。
雨宮湊
雨宮湊はクラスの中心に位置する人気者で、誰に対してもフレンドリーに接する陽気な少年です。周囲の空気を的確に読み自分がきっかけで場が盛り上がることに喜びを感じ、無反応な小雪を最初は攻略難易度の高いターゲットとして認識し意図的に接近を試みます。
他人の心の鍵を開けることに全能感を抱いていましたが、小雪との関わりで初めて計算が狂うことに。完璧に見える振る舞いの裏側で自らの心が空っぽであることに苦悩しており、すれ違いを経験しながらも自分自身の本心と向き合い小雪との真摯な関係を築きます。
安曇美姫
安曇美姫は小雪の唯一無二の親友で、学校では女神やアイドルとして崇められている美少女です。周囲が抱く清純なイメージに応えようと常に猫をかぶって過ごす生活に息苦しさを感じています。
小雪の前でだけはおバカでガサツな素顔を全開にし、自分自身を取り戻すことが可能です。作中では周囲の偶像化から脱却するために髪を金髪にするなど強い意志を見せます。
陽太からの真っ直ぐな想いに戸惑いつつも自らの恋心を自覚して対等な関係へと踏み出し、他者への気遣いと自分らしさの間で揺れ動きながら成長していく魅力的なキャラクターです。
日野陽太
日野陽太は湊の親友で、バスケ部に所属する背が高くおっとりとした穏やかな性格の少年です。ド近眼ゆえに相手を凝視する癖があり、それが図らずも威圧感を与えてしまう場面も。
計算や裏表のない誠実な優しさを持ち、小雪の抱える孤独な怒りをそのまま肯定します。美姫に対しては幼馴染として長年想いを寄せており、一度は断られながらも彼女を支え続けます。
また、圧倒的な肯定感によって小雪が自ら心の門を開けるきっかけを作る役割を担い、飾らない言葉で相手の本質を認め包み込むような温かさが本作において救いとなっています。
見どころ
不器用な四人の青春群像劇
物語の中心となるのは、一人が好きな氷川小雪とクラスの人気者である雨宮湊の二人です。そこに明るい安曇美姫と優しい日野陽太が加わり、四人の関係は複雑に絡み合います。
それぞれが家族のことや昔の失敗で悩みを抱えており、人付き合いに戸惑う場面も少なくありません。本音を隠して自分を演じたり、周りの期待に苦しんだりする姿にはリアリティがあり身近に感じられることでしょう。
本作は視点が入れ替わりながら進むお話なので、キャラクターごとの葛藤がはっきりと伝わるはずです。四人の真っ直ぐな思いを知れば、誰もが彼らを応援したくなること間違いありません。
過去を乗り越える心の解氷
小雪が他人と距離を置くのには中学時代に経験した人間関係のトラブルが影響しており、自分を守るために築いた高い壁は彼女にとって唯一安心できる居場所です。一方の湊もまた、本心を隠して周りに合わせるうちに、心のどこかで寂しさを抱え込んでいます。
彼らが関わり合い自分の弱さと向き合う中で、凍りついた心は静かに溶け出し、閉ざした心を開いていく展開は自分自身を認めるための大切な成長の物語と言えます。





















